中でも訪問看護は、住み慣れた家で安心して暮らすための強い味方です。
日常的な目線で課題を見つけて改善
訪問看護は、看護師などが利用者の自宅を訪問し、主治医の指示に基づいた看護サービスを提供するもの。入浴や排せつなど日常生活の介助から医療ケアまで、仕事は多岐にわたります。
内丸病院訪問看護ステーションの鎌田眞紀さんに話を聞きました。
「病院の看護とどこが違うのと聞かれることがありますが、看護する場所がご自宅になっただけで、やる内容は全く同じ。ただ訪問時間内はその方ひとりに集中できるというのが訪問看護の特徴でしょうか」と、病院勤務の経験もある鎌田さんは話します。
「自宅におじゃまして、日常の目線で観察するからこそできることもあります。毎日の暮らしの中で改善していく、あるいは良好な状態を維持することが訪問看護のあり方かもしれませんね」
逆に訪問看護だからこそ気をつけなければならないこともあるといいます。
「利用者さんにとって、住み慣れた自宅にいるという安心感は大きい。ただ、家に知らない人が入ってくるストレスもあります。その壁を取り除き、何でも言ってもらえるような関係作りがとても重要だと思います」
内丸病院訪問看護ステーションの
管理者の鎌田眞紀さん。
管理者の鎌田眞紀さん。
訪問看護はとてもやりがいの
ある仕事だと話します
ある仕事だと話します
家族のケアも訪問看護師の役目
利用者が希望する形でできるだけ長く在宅生活を送るためには、家族のケアも欠かせません。
「ご家族の相談に乗ったりアドバイスをするのも訪問看護師の仕事ですから、遠慮せず頼ってほしいですね」と鎌田さん。
現在の介護は、さまざまな職種の人が連携して行っています。訪問看護師は「医療」と「介護」の橋渡しとしても重要な存在です。
「ヘルパーさんやケアマネさんと課題を共有したり、主治医の先生に情報を伝えるのも私たちの役割。こういう連携で支えていることをもっと知ってもらえたら、ご家族の安心にもつながるかもしれませんね」
■訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは介護保険法に基づき、都道府県知事の指定を受けて運営する事業所。看護師、准看護師などが常勤換算で2.5人以上いることが条件。理学療法士、作業療法士などリハビリの専門職を擁する事業所もあります。
利用者の主治医から出された訪問看護指示書によって、サービスを提供。介護保険のほか、医療保険などの公的保険が適用されます。
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